相続した不動産が未登記になっている理由!そのままにするリスクも解説

不動産が未登記の状態で放置されていると、相続や売却の際に手続きが複雑になり、問題が生じることがあります。
なぜ未登記のままになっているのか、その背景を正しく理解しておくことがトラブル回避の第一歩です。
登記がされていないことで権利関係が不明瞭となり、思わぬ相続争いや売却の遅れを招く可能性もあります。
本記事では、未登記不動産が生じる理由やそのリスク、適切な相続手続きの方法について解説いたします。
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相続物件が未登記である理由

不動産が未登記になる背景には、さまざまな理由が隠されています。
ここでは、主な原因として「登記義務への認識不足」「費用の問題」「増築時の手続き漏れ」という3つの観点から解説いたします。
登記の義務が曖昧なケース
建物を新築した場合、原則1か月以内に建物表題登記をおこなう義務があります。
しかし、罰則や行政督促がほとんどなく、所有者が後回しにしやすいのが実情です。
昭和以前に建築された家屋や離れ・倉庫など小規模な建物では、登記制度への認知不足も重なり、今日まで未登記のまま残る例が多く見られます。
とくに農村部では、代替わりの際に登記手続きを知らないまま相続が進み、名義人と実際の居住者が一致しないまま固定資産税だけを払い続ける例もあります。
このようなケースでは、次世代が売却を検討して初めて未登記と分かり、大幅な時間と費用を要するでしょう。
なお、最近はオンライン申請が可能になっていますが、電子証明書の取得や添付ファイルの作成方法が分からず断念する事例も報告されています。
自己資金の不足による登記の遅れ
登記には、土地家屋調査士・司法書士報酬や登録免許税として10〜20万円程度が必要です。
資金に余裕がない場合や、住宅ローンを利用しない現金建築では、金融機関から登記を求められず後回しにされがちです。
相続時でも、費用負担や手続きの煩雑さから家族間で主導者が決まらず、結果として未登記期間が長期化します。
費用以外にも、申請書類の作成や法務局への出向といった手間に心理的な負担を感じ、先送りする心理も働くでしょう。
また、兄弟姉妹間で費用負担を巡り意見が割れると手続きが停滞しやすく、年単位で未登記状態が固定化することもあります。
増築などによる登記漏れの実態
増築や改築で床面積が変われば、規模にかかわらず表題変更登記が義務ですが、必要性の認識不足から増築部分が未登記になる事例が多発しています。
物置や倉庫を継ぎ足した際に「仮設だから」と判断して手続きを怠るケースや、施工業者が説明せず完了するケースもあるでしょう。
その結果、登記簿と現況が一致せず、売却や相続時に測量や追加費用が発生する恐れがあります。
増築部分が未登記のままだと、固定資産税評価が現況と異なり、過大あるいは過小課税につながる恐れもあります。
課税誤りが判明した場合は、過去にさかのぼって修正申告や追徴が必要になることがあるため注意が必要です。
未登記面積が大きい場合は固定資産税の追徴が高額になるだけでなく、不動産取得税や登録免許税の計算基礎にも影響するため、経済的な負担は軽視できません。
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相続した未登記物件をそのままにするリスク

未登記のまま放置すると、相続・売却・融資の場面で大きな不利益が生じます。
ここでは、未登記の不動産をそのままにするリスクを解説いたします。
登記の義務と法的な影響
建物を新築した際の表題登記や、相続開始から3年以内の相続登記は法定義務で、怠ると10万円以下の過料が科される可能性があります。
さらに、登記がなければ第三者に所有権を主張できず、他者が先に登記した場合に権利を失う危険もあるでしょう。
とくに、都市部の再開発や公道拡幅の補償交渉では、権利関係が明確でないと補償金の受取に支障を来し、機会損失が拡大します。
また、無権利状態のまま占有者が二重売買をおこない、長期にわたる訴訟へ発展した判例もあります。
売買や処分ができない不利益
未登記の物件は、金融機関が担保に取らないため、売却や融資には先に表題・保存登記を済ませる必要があります。
登記の不備は物件評価を下げ、測量や調査の追加コストが買主の敬遠要因となり、結果的に売却価格が低下しやすくなるでしょう。
買主側が住宅ローンを利用する場合、物件が未登記ではそもそも銀行審査が通らず、売買契約が白紙となる事例も報告されています。
測量や境界確定に追加費用と時間が掛かるほど、ローン控除や引越のスケジュールにも影響し、買主が他物件へ流れるリスクが高まります。
その他の大きなデメリットとは
住宅用地の特例などは未登記でも適用可能ですが、物件同一性を立証する追加資料が求められ手続きが複雑です。
未登記が続くと代を重ねるごとに相続人が増え、協議が難航するだけでなく、倒壊等の事故時には所有者責任が曖昧となり近隣トラブルの原因になります。
所有者責任を問えない状態は、自治体による特定空家の行政代執行を招く可能性もあり、費用は後に相続人が負担する例があります。
行政代執行に伴う取り壊し費用は100万円単位になることもあり、事前に登記を整える方が結果的にコストを抑えられるでしょう。
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未登記の不動産を相続する方法

2024年4月から相続登記が義務化されたことで、未登記不動産の相続手続きは、より一層重要性を増しています。
通常の相続とは異なる手順が求められるため、ここでは手順や、遺産分割協議書作成のポイントを解説いたします。
未登記物件を相続登記するための手続き
まず、土地家屋調査士による調査を経て表題登記を申請し、所在地・構造・床面積を登記簿に記載します。
完了後に、戸籍謄本や遺産分割協議書を添えて、所有権保存登記をおこない、固定資産評価額の0.4%にあたる登録免許税を納付します。
登記の際に提出する現地写真は、複数角度から撮影し、建物の外形と境界を明確に示すと審査がスムーズでしょう。
書類に不備があると補正通知が届き、再提出までに数週間を要することもあるため余裕を持ったスケジュール設定が欠かせません。
遺産分割協議書による相続の進め方
相続人が複数いる場合は、遺産分割協議書に未登記建物の所在や構造、床面積を明記し、例として「市町番地所在、木造、平屋建、床面積㎡の未登記建物」と特定します。
全員が署名・実印押印し印鑑証明書を添付すれば、法務局で登記申請の根拠となります。
協議書の内容が不十分だと補正指示が出されるため、専門家にチェックを依頼してから提出するほうが確実です。
固定資産評価証明書は役所窓口や郵送で交付を受ける必要があり、時期によっては取得まで数日かかる点も見込んでおきましょう。
書類準備から専門家への依頼までの流れ
申請には、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人の戸籍謄本・住民票、固定資産評価証明書、協議書など多くの書類が必要です。
表題登記で約10万円、保存登記で3〜5万円程度の専門家費用にくわえ実費もかかるため、早めに土地家屋調査士や司法書士へ相談し、書類の不足や記載誤りを防ぐことが望まれます。
専門家報酬は地域や物件の規模で差がありますが、複数の事務所に見積もりを取り比較検討することで費用を抑えることも可能です。
専門家へ依頼する際は、登記の前後で必要となる遺産分割協議書の文案作成や税務相談もワンストップで対応してくれる事務所を選ぶと手続きが円滑でしょう。
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まとめ
未登記の不動産は、相続や売却の際に所有者が不明確となり、大きな手続き上の支障をきたすおそれがあります。
義務や手続きに対する理解不足から、登記がおこなわれないケースも多く、放置はトラブルの原因となりかねません。
相続登記や遺産分割協議を通じて、未登記物件は早めに正式な手続きを済ませておくことが重要でしょう。
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